導入事例

自律型クラウドデータベース「 Oracle Autonomous Database 」の導入でマスタデータベースの安定稼働と運用工数削減を実現

自律型クラウドデータベース「 Oracle Autonomous Database 」の導入でマスタデータベースの安定稼働と運用工数削減を実現

大和ライフネクスト株式会社

デジタル統括本部 デジタル推進部長
データプロダクト担当 前田 浩二 様

デジタル統括本部 デジタル開発部
システム開発担当 崎山 大介 様

デジタル統括本部 デジタル開発部
システム基盤担当 坂齊 大輔 様

※部署名や肩書は取材時のもの

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概要

マンション・ビル管理を中心に、法人・個人向けの住生活・不動産関連事業を幅広く展開する大和ライフネクスト株式会社では、現在業務システムのクラウド化を進めています。
その一環として、スマートスタイルの支援下で Oracle Cloud Infrastructure ( OCI ) の自律型クラウドデータベースサービス「Oracle Autonomous Database ( 以下、Autonomous Database )」を導入しました。この施策の背景や目的について、同社 デジタル統括本部 デジタル開発部 崎山 大介様にお話しいただきました。

課題

  • オンプレミスの基幹システムが実装していたマスタデータ管理機能をクラウド上で実装。
  • ミッションクリティカルなシステムでありデータベースには極めて高い安定性・可用性が求められていた。

解決策

  • OCI の自律型クラウドデータベースサービス「 Autonomous Database 」の導入。
  • OCI および Autonomous Database の導入・運用に関して豊富な実績を持つスマートスタイルに支援を依頼。

結果

  • ミッションクリティカルなシステムの安定稼働と運用工数削減を同時に実現

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導入事例インタビュー


大和ライフネクストデジタル開発部メンバー

左から
デジタル統括本部 デジタル推進部長 データプロダクト担当 前田 浩二 様
デジタル統括本部 デジタル開発部  システム基盤担当   坂齊 大輔 様
デジタル統括本部 デジタル開発部  システム開発担当   崎山 大介 様

※部署名や肩書は取材時のもの

攻めのデジタル活用とガバナンスを両立させるマルチクラウド体制を実現

 大和ライフネクストは2023年3月現在で約8000人の従業員が働いており、多様な働き方を支援しながら業務生産性を高めていくために業務システムのクラウド化を進めています。これまでオンプレミス環境で運用してきた社内向けシステムのサーバ計72台を順次 OCI のIaaS環境へ移行する一方で、社外向けのシステムは Amazon Web Services(AWS)上でクラウドネイティブなアーキテクチャに基づいて新たに開発を進めています。また社内の認証はオンプレミスADとAzureADのハイブリッド認証を行っており、SSOによるセキュアな環境を構築しており、Microsoft 365サービスも全社で活用しオンプレミスおよび各パブリッククラウド間はNaaSで接続する「マルチクラウド戦略」をとっています。

 加えて人事系のシステムやマスタデータ管理(MDMなど)一部の基幹システムの機能を、OCI の IaaS 環境上で新たに構築することでシステムの刷新を図っています。

 マスタデータ管理の機能は、もともとはオンプレミスの基幹システムの中に内包されていたのですが、ここから機能を切り離してクラウド上で新たに実装することで、基幹システムを「密結合」「モノリシック(一枚岩)」のアーキテクチャから「疎結合」アーキテクチャへと進化させたいと考えていました。

OCI 構成図( MDM 本番システム)

OCI 構成図

OCI のクラウド環境上でMDMシステムを新たに構築

自律型クラウドデータベース「 Autonomous Database 」で安定性を担保

 MDM システムの新規構築に当たっては、パッケージ製品を採用することにしました。具体的にはパッケージソフトウェアが稼働するアプリケーションサーバと、マスタデータその他のアプリケーションデータを管理するデータベースサーバを OCI のクラウド環境上に立て、APIゲートウェイを通じて社内のシステムや社外のSaaSアプリケーションと連携する構成をとりました。

 このMDMシステムにおいて最も優先順位が高かった要件が、安定性および堅牢性でした。マスタデータを一手に管理するシステムですから、万が一ダウンしてしまうと他の業務システムの動作に大きな影響を及ぼします。特にマスタデータを管理するデータベースがサーバリソースのひっ迫によりスループットが低下したり動作が不安定になると、システム全体が不安定になってしまいます。

 そこでMDMシステムのデータベースとして「 Autonomous Database 」を採用することにしました。Autonomous Database なら管理者が常時データベースの稼働状況を監視してチューニング作業を行う必要はなく、ソフトウェアが自律的にチューニング作業を行って性能劣化を未然に防いだり、CPUやメモリが足りなくなってきたら自動的にリソースを拡張してくれます。これにより、データベースの安定性・堅牢性を担保できると考えました。

大和ライフネクスト 崎山氏
大和ライフネクスト 崎山様

スマートスタイルの支援でスムーズな導入を実現

 Autonomous Database はまだ歴史が浅い製品で、弊社でもこれまで導入した経験がなかったのですが、 OCI と Autonomous Database の導入・運用に関して豊富な実績を持つスマートスタイルにご支援いただくことで不安を払拭できました。

 Autonomous Database の環境を設計・構築する作業はスマートスタイルにお願いし、大きな問題なくスムーズに運びました。その後Autonomous Database にマスタデータやアプリケーションデータをロードし、パッケージ製品の動作検証を行いましたが、もともとOracle Databaseをサポートしている製品なので問題なく正常に動作しています。Autonomous Database に対応するためにコードやSQLに手を加える必要もありませんでした。

 唯一の懸念は、一般的なデータベースサービスと比べて多少コストが高くなる点でしたが、MDM システムの安定性は業務に与える影響が極めて大きいため、多少コスト高になったとしても安定性確保のために Autonomous Database へ投資する価値は十分にあると判断しました。

リリース後はシステムの高い稼働率を達成できる見込み

 現時点(2023年4月)ではまだシステムの構築作業を行っている最中で、2023年7月に本番稼働を開始する予定です。今のところ導入が順調に進んでおり、リリース後は当初の目的である「高いシステム稼働率」を達成できそうです。まずは「取引先マスタ」の管理機能のみを旧システムから移管し、稼働状況を見ながら徐々に他のマスタデータも移行していく予定ですが、それに伴い今後データベースの負荷が高まったとしても、Autonomous Database の自律管理機能で安定稼働を続けてくれることを期待しています。

 なお Autonomous Database 環境の運用については、導入プロジェクトに続きスマートスタイルにお願いする予定です。「管理の手間いらず」が売り文句の Autonomous Database ですが、これにスマートスタイルの豊富な知見を生かした運用サービスを組み合わせることで、盤石の運用体制が築けるのではないかと考えています。

スマートスタイルの対応範囲

大和ライフネクスト株式会社様 導入事例

  1. Oracle Cloud Infrastructure( OCI )導入・移行事例
  2. Autonomous Database 導入事例
  3. マルチクラウド化事例

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お客様プロフィール

大和ライフネクスト株式会社

大和ライフネクスト株式会社

  • URL:https://www.daiwalifenext.co.jp/
  • 住 所:〒107-0052  東京都港区赤坂5-1-33
  • 事業内容:マンション管理事業 / ビル・商業施設等管理事業 /  建設業 / 警備事業 / 貨物利用運送事業 / コールセンター事業 / 損害保険、生命保険代理店事業

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